STORY

古きイタリアの街ヴェローナに
キャピュレット家とモンタギュー家という二つの旧家があった。
両家は代々お互いを仇といがみあっていた。
没落しかけているモンタギュー家にはロミオという一人息子がいた。
ロミオは有能で人望もあった。
しかし、家系に縛られる身に世を儚み、仲間と喧嘩にあけくれ、
裕福な女の恋心を食い物にして、まるでジゴロのような人生をおくっていた。
ある時、ロミオはジュリエットと街で出会う。
彼女は美しく聡明だったが、
キャピレット家の娘として政略の道具にしか使われぬ身だった。
この二人がある夜舞踏会で出会い、うたかたの恋に落ちる。
ロミオが騙し、ジュリエットが騙される。
互いにそれをよくわかった偽りの恋だった。
だがその時から、彼らの運命が変わり始める…


シェイクスピア不動の純愛劇「ロミオとジュリエット」を伊藤えん魔が演出。
ハードボイルドタッチ&コメディとして二つの戯曲を準備。
原作の時代背景そのままに、
「10代の青年と少女のはかない物語」を、
すでに自立し社会的責任を背負う二人の男女に置き換えた「大人の純愛」を描く。
関西小劇場の精鋭達が、
シェイクスピア作品の真骨頂である言葉の旋律、
切り咲くような感情をクリスマス聖夜に集う大人達に贈る悲歌(ラブソング)。

昨年度上演された「蒲田行進曲」でも好評を得たWキャスト入れ替え企画を
さらに壮大パワーアップさせたシェイクスピア悲劇!!


絶望バージョンでは破滅性を、
希望バージョンでは純愛性を濃縮。