■STORY


天と魔の長く続く争いは終焉を迎えつつあった。
慈悲なき天界の御使いに追いつめられた醜い魔物たちは、
起死回生を望み自分たちの「神」を呼び起こそうとする。
しかし、そこに現れたのは
名前と記憶を失った一人の人間だった。





古より、世界は天界、魔界、冥界、
そして人の世である人界それぞれが独立して存在していた。

善と悪に分けられる天界と魔界は長く牽制し合う関係であり、
死を扱う冥界は中立に位置し、
人界だけはその存在を宗教や呪術的な解釈で微かに認知している程度であった。

ある時、その均衡が崩れる。
西洋の天界は魔界の存在を否定し、殲滅掃討の策を選ぶ。
突如として大きな戦争が始まった。
魔界の住人である魔物達も存亡を懸けて応戦するも、
圧倒的な天界軍の力に屈しようとしていた。
西の魔界の盟主であるヴァンパイアのブラドは傷を負いながら前線を脱出し、
東の国ジパングに位置する日本の魔界へ連合を要請する。


東の魔界はまだ平静を保っていたが、
間違いなく天界の手が伸びてきている。

「西洋の魔物と手を組む好機」
「否、我らだけで天界を討つべし」

妖怪達を束ねる斬鬼、烏天狗達リーダーらは意見が分かれる。

「天界が神と言うなら、我ら妖魔の神を呼び出そうぞ」

烏天狗達は魔界を作ったと言われる魔界神を召喚する術を試みる。

同じ頃、
間も無く戦が始まろうとするまさにその時、魔界に奇妙な男が現れる。
それは名も記憶も持たぬ、魔界にいるはずのないただの人間だった。
「無名」と名付けられたその男は、
妖怪達に戦うための知恵や策を授けるようになる。
まさか無名こそ魔界の神なのか? それとも、ただの人間なのか?

その謎が解明されぬまま、ついに天界との全面戦争が勃発する。

生き残るのは天界か? 魔界か?
はたまた異なる存在か・・・?



「妖怪」と「魔物」エンディングは2種。
演劇的妄想システムを最大限に駆使し、
2つの終焉を迎える
悲しき妖魔達の壮絶な超時空ダークファンタジー!