TREASURE OF FANTOMAEVENING SPECIAL EDITION
2003年7月 第19号  ウ530-0031 大阪市北区菅栄町3-5 ファントマ編集部



アニマルハードボイルド小説
『鳴くのは奴らだ』

伊藤えん魔コラム

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おこぼれ話●
次回作「Kitty」はファントマ初の動物もの。そこで役作りとして、わんわんパークや大店鋪型ペットショップに行きまくってる劇団員達。動物はかわいいです。ですが、あのニオイが。誰か臭くない動物園って御存じありませんか? 今週からみんなで臭くない動物園を探して歩くつもりです。(意味不明・初志喪失・本末転倒)




ワンワンGARRROO(画廊)


やぁ、どうも。画伯の浅野彰一だ。
実は、私は俳優であり画家なのだ。
まだあまり知られていないようだが
欧米・中近東ではちょっとしたもの。
前回公演で気まぐれに作ったTシャツは、
なんと瞬時に完売するほどだ。
まぁ、大したものではないが
新作ができちゃったりしたので、
ちょこっとご案内しよう。

ご覧あれ、画伯浅野彰一特製、
『ワンワンTシャツ』最新図柄!


●邪魔なものは全て破壊する。
 だが赤信号は止まれよ。


●こんな時に優しさは必要なのか?
 これは人間(犬)の究極の問題だ。


●日焼けか毛かはわからんが、
 汗する労働者はいつも美しい。


●教育に魂かける豪快教師像。
 字が小さくて全然見えません。
 人(犬)は外見で判断できない。



なかなかの力作が揃った!
我ながら満足している。
暇があればまだまだ描き続ける。
例え画風と芸風に
「ギャップが有り過ぎだ」と
罵られようとも描き続けてやる。
でも、忙しかったら描かない。

次回新作に期待しててね♪

画伯 浅野彰一




おこぼれ話●
斉藤潤のお世話になった客演先の作・演出家さんは、なんと現役の国語の先生。セリフ一言一言に重みがあって文学的だった。そして何より、台本に書かれてある漢字を読み間違えると、先生のようにやさしく叱ってくれた。「それは若林豪さんという俳優さんの名前ですね。若林オーストラリアではありませんよ・」「は〜い先生!」 みょ〜にノスタルジックでええ雰囲気でした。




「愛犬 チェリー」
             
美津乃あわ

 ある公演が終わった次の日、母から電話があった。
「あのね、チェリー死んじゃったの。本番中だったから言うの待ってたのよ」
「・・・苦しそうだった?」
「ううん。朝起きたら静かに眠ってるみたいだったよ」

 チェリーは私が14の時に貰ってきた雑種。茶色の体に足先だけ白い毛で、ちょうど白い靴下を履いたような感じだった。貰って来たてのころは延々夜鳴きするので、毎晩添い寝していたのを思い出す。お手もおすわりも出来ないアホ犬だった。でも、かなり離れた所からでも家族の足音を聞き分けて鳴き声で知らせてくれる芸の持ち主。

『アォ〜ン』 これはお父さん。『おん、おん、お〜ん』 これはお婆ちゃん。
『うぉ〜、うぉ〜』 これは私。信じないかも知れないけど本当の話。犬の耳ってすごいんだなあとかなり感心したもの。それとも、相当の親バカだったのかも。
25の時、私は実家を離れることになった。10年以上もかわいがってきたチェリーだったけど、あいにく引っ越すマンションはペット禁止。ま、近くだしいつでも会えるね、と、渋々実家に残していった。

 そして起こった阪神大震災。幸い実家ではけが人もけが犬も出なかった、その代わり古かった我が家は全壊。家を建て直すまでの仮住まいを探さなければいけない。
マンションをみつけるまで実家のみんなと一匹は、被害の少なかった親戚の家にお世話になる事になった。親戚のおじさんはとてもやさしくて、チェリーの為にわざわざ小屋を用意してくれたりした。

 ところが、この時期動物はかなり過敏になっていて、とんでもない事が起こった。今まで人なんか噛んだことがなかったチェリーが、夜帰ってきたおじさんの手をガブリといってしまったらしい。
父は「ここで飼う訳にもいかない、今は人が生きるのも精一杯だ。かわいそうだけど保健所に連れて行くか・・・」
 震災四日目の大変な時期、私にはどうする事もできなかった。次の日、父はチェリーを保健所に連れて行った。だが散歩用の縄につなぎ替えたとき、今度は父がガブリとやられたらしい。身の危険を感じてたんだろうか。

 その夜、私はどうしても眠れなかった。
「自分ら、都合ええなあ。勝手にかわいがって、都合が悪くなったらすぐポイかよ」
私がチェリーだったら、きっつい関西弁できっとこう怒鳴るだろう。動物はしゃべる事が出来ない。でも考えることは人間と同じ様に出来るはず。犬にも生きる権利がある。そう思っているに違いない。ガバッっとベッドから起きあがって私は母に電話した。「明日チェリー引き取ってくる。ここで飼う

 私はマンションの管理人さんに必死で頼んだ。すると、引き取り手が見つかるまでならいいとの事。おーっ、話が通じる人でよかったー。さっそく保健所にチェリーを迎えに行った。チェリーは保健所の薄暗い檻のすみっこの方で丸くなって寝ていた。檻から出されたチェリーはキョトンと何事もなかったかのような顔をしていた。

 一年後、ようやく実家が完成し、チェリーが我が家に戻れるようになった。
「チェリー、お帰り」
父がそう言うと、「ウゥ、ワンッ!!」と渾身の力を込めてチェリーは吠えついた。チェリー、この人が保健所に連れて行ったこと憶えてたんだ。ゲラゲラ。

 16年生きたチェリー。中型犬にしては頑張った方だ。
「よかったね、育ったお家で死ねたんだから・・・。あの時、迎えに行ってあげたこと、きっと感謝してるよ」
と最後に母が言った。

「チェリー、本当にそう思ってるかなあ・・・」
私はチェリーの小屋があった所にそっと花を飾った。
長いことお疲れさん。おやすみ、チェリー。





私に騙されるな  山根美輝子 (ZWBJ/暫定若手美人女優)
なぜ男は騙されるのか?
なぜ女は騙すのか?
ニューヨーク、ロンドン、浅草で
ベストセラーとなった話題のエッセイ
(ワニブックスから出版予定なし)


BEFORE


AFTER

 皆さん、山根です。ある時はサイバーな美少女(エンジェルダスト)。ある時は美しき拷問美女(黒いチューリップ)。またある時は岡田以蔵が心を奪われた美しい公家の姫(幕末狂刀伝)。そうです。私は21才。若くて綺麗です。そこで今回は私をもっとディープに知って頂くためペンをとりました。では、様々な山根の極秘情報をお教えします!

| 『口を開けばエイリアン BY 浅野』
「山根を語るにはまず口から」と言われるように、山根は「超☆出っ歯」。しかも大口です。口を閉じていると何処にいるのか全くわからないのに、口をちょっと開けた瞬間、巨大劇場だろうとビッグエッグだろうと一瞬にして私の居場所を確認できます。その上、美しい顔がみるみる崩れ、瞬時に地球外生命体へと変貌するSFXもお楽しみ頂けます。そう、山根の真の姿は新種のエイリアンだったのです。手当たり次第に人間を喰い殺すかも!

} 『75メートル先からでもわかる足の臭い BY えん魔』

 
次の山根のポイントは足。肉づきがよくて長い足が自慢です。でも、もっと自慢なのが足首から下の部分。ズバリ、『香』です。私の足の臭さは超一級品。一休さんのとんちより一級品です。はっきり言って新右衛門さんも桔梗屋さんも即死レベルです。米軍に発見されたら軍法会議モノ。例えば、山根が稽古場に入った瞬間、あまりの臭さに体重100キロの暗黒デブ大仏(えん魔)が3メートルも飛び退く程。一度嗅ぐと忘れられない香。麻薬のような山根の芳香に一度やられてみませんか? 死ぬ かも!

~ 『365日 毎日が冬眠です BY 盛井雅司』

 
最後に、この大きな瞳は常に開いている訳ではありません。枕元に目覚ましを数十個かけるのは当たり前。二度寝、三度寝、当たり前。気が付いたら2日程ワープしてて世の中が変わっているのも当たり前。連絡がぷつりと途絶えたので心配して訪れてくれた坂本さんに2週間ぶりに発見され、なのにまだ寝ながら餓死寸前だったりするのも当たり前。山根は何が起こっても眠り続ける事ができるのです。あ、言ってるうちにまた寝るかも・・・!

 (いつの間にか12時間後 再び執筆開始) ・・・え、さて。このように、写真では素敵な女性でも、実際の部分は正直キッツイことはよくあることです。でもご安心ください。山根はそれでいいのです。皆さん、もっと騙されてください。山根はいつだって、この大きな歯と足の臭いであなたをお待ちしております。大抵は寝てますが。
 それではまたの機会に。次回の山根の秘密は『年令詐称疑惑 どう見ても二十代後半じゃん』 
『生きたバキュームカー 驚異の残飯処理能力』
他をお送りする予定です。なんか私、自分の首しめたかも!




おこぼれ話●
なぜか、気のきつい凶暴な女の役に抜擢された山根の裏話。客演先の芝居で共演者の男達をボコボコ殴っていくシーンがあったのだが、千秋楽が明けて帰ってきた山根は開口一番、「気持ちよかったっす! 記念に打ち上げでも全員殴ってきました!」と豪語。さらには、「人を殴るのが好きになりました」と言い出す始末。近頃は男を見る目つきがおかしいです。学んではいけない禁断の感触を覚えてしまったようです。




魔都大阪検証  西川昌吾(石川県出身)

●大阪に越してきた1日目の早朝。
JR大阪駅近くで、帽子にサングラス姿の中年男性から突然声を掛けられた。
「兄ちゃん、大金稼ぎたかったらあの車に乗り」
 その指が指す方向には、真っ黒なフィルムが張られた
ボロボロのライトバンが・・・。
結論『大阪人は他人に仕事を斡旋する』

●とんかつ屋での出来事。満足に食事を済ませた私はレジに。
ついでに千円札の両替を頼んだ。
「コレを百円玉に替えて下さい」
 そして渡されたのは1枚の百円玉。確かに百円玉に変わっていた。
「まんまかい!」
結論『ボケには絶対ツッコミが必要である』

●引っ越してすぐに風呂場のシャワーが壊れた。
すぐに大家のおばちゃんにクレームを言いに行ったところ、
明日また来てくれとのこと。
翌日、マンションの一室に御茶会セットを用意した大家さんが
若い男の訪問を心待ちにしていた。
結論『大阪人の人懐っこさには気をつけよう』



●大阪に来て生まれて初めて見た物。
それは自転車のハンドルの中央にニョッキリ伸びる黒い棒。
その正体とは、雨の日に開いた傘を装着する固定棒だった。衝撃。
背中はびしょ濡れなのでは?
結論『大阪人は雨の日でもチャリに乗りたい』

●銭湯に行った。東京=400円、大阪=360円。安い!
と、おばちゃんの声。
「髪洗う?」「え、えぇ・・・」 「じゃ、10円追加」
な、なんだと? 壁には「洗髪代10円」のはり紙。
結論『理解不能』

●大阪にはゴミの分別がない。このエコロジーの世の中にいいのか?
劇団員に理由を尋ねた。
「分別の仕事をする人の仕事がなくなるから」 
結論『大阪は合理性より人情』

●ラッシュ時の御堂筋線某駅。
2機並ぶ上りエスカレーターのなぜか右側だけ混んでいる。なぜ?
そこにアナウンス。
「右側を高速運転中です。お急ぎの方は・・・」
結論『大阪人は噂以上にせっかち』