「カード審査の謎」
社会的に信用の高い読者諸氏には無縁の話かもしれないが、
俺たち芸能に携わる人間(たいていは貧乏)が苦労するのが金融審査だ。
クレジットカードを作ってもらえない。つまりクレジット(信用)がない。

俳優のSが、大手信販に務める友人にカード加入を頼まれた。
「キャンペーンで契約ノルマがある」との事。Sは快く応じて、申込書を書いた。
数日後に届いたのは「残念ながらご契約できません」という通知。
社員紹介でさえ「アウト」にされたSは、不必要な挫折感を覚えるハメに。

別の俳優Yのケース。日曜日に家族と大手チェーン店へ。
契約すれば仮カードが発行され、当日から全商品が5%引きというので申し込んだ。
しかし、届いたのはやはり契約不能通知。
たくましいYは「ならば」とその店へ行く度に仮カードを発行してもらっていたが、
さすがにそのうち面倒になった。
ある日、別の会社の勧誘を受けて、自分が審査に通らない旨を正直に話した。
だが担当者は契約書を取り出してこう言ったそうだ。
「今度はきっと大丈夫ですよ!」・・・って抽選じゃないだろ!?

逆も困る。
およそ返済能力のない若造を高額査定し、目一杯まで貸し付けたりする手合いだ。
分相応の借金ができるシステムにすればいいだろうに。
「貴方は借家だし貯金もないので限度額は9万5200円です」みたく。
カード会社はどんな基準で審査しているのかオープンにしてほしい。
審査に通らない時、「人間失格です」と言われてる気がするんだよなぁ。