■STORY


これは演劇である。

「全員アニメキャラ」

その世界は、
まばゆい光に包まれた現在の光あたる場所と、
かつての栄光は色褪せ、
くすんだ木漏れ日に包まれた場所の2つだった。

光の場所に存在するのは、
今をときめく人気アニメキャラクターたち。
例えば、ワンピース、進撃の巨人、 妖怪ウオッチ、 tiger & bunny、
リバイバルを果たしたおそ松さんら、メインキャラクター達。

一方、影の場所で息を潜めていたのは
その昔、一世風靡をしたであろう古き人気アニメキャラクター。
その顔ぶれは、ルパン三世、相棒の次元、バカボンのパパ、
同世代であるものの人気を維持するドラえもんも彼らに付き合っていた。
今や、新キャラに栄光の座を奪われた彼ら。
何度かリバイバルするものの、
当時の世代に「ただ懐かしがられる」だけであり、
彼らはそれぞれ、自分の存在意義を問う日々を過ごしていた。

「すっかり時代は変わっちまったなぁ…」
「おそ松たちが再ブレイクしたらしいぜ」
「あいつは昔から調子良かったからな」
「それなら俺達もまだやれるんじゃね?」
「もう無理だろ」

苦笑い、自嘲しながら、
答えの出ない答えを繰り返すばかり。
そんな絶望的な雰囲気の中、
1人気力の衰えない男がルパン三世であった。

「何言ってやがる。まだまだやれるぜ」

そこに召喚されたのが、再ブレイク中のおそ松さん。
かつての仲間達は、おそ松を師とあおいだり、
裏切り者とののしったり、その結束は揺れ始める。

古いキャラクター達は、もう一度人気をとりもどすため、
新しいキャラクターたちに対抗しながら、
新しい自分づくりを始める。

悪戦苦闘する最中、
古くもない新しくもない中途半端世代の人気キャラクターや、
今でも絶大な人気を誇るモテモテキャラクターの登場、
果てはこの世界を破壊する力を持った強大なキャラクターが現れる。
その世界そのものが巨大な時代の渦に巻き込まれ始める。

「最後まで生き残った者の勝ちだ」

非常なまでのサバイバルゲーム。
シリアス系はおろか、ギャグ、スポーツ、魔法少女、マスコット動物、
愛すべきキャラクターたちの血で血を洗うゲームが始まろうとしていた。

果たして、最後に生き残ったものは・・・。



新旧キャラ達の生き残りをかけた壮絶な人間ドラマ。

「え? これってパロディでコメディじゃなかったの?」

油断していた観客たちを一気にシリアスファンタジーの世界へ誘う、
これぞ、 関西小劇場版ブロードウェイ!
伊藤えん魔が綴る、アニメワールド版ハードボイルドを、
ご機嫌なアニメソングロックで描く。
完全無欠のエンターテイメント、生LIVE音楽劇、堂々の登場!!