■STORY

■作・演出:伊藤えん魔




古きイタリアの街ヴェローナに
キャピュレット家とモンタギュー家という二つの旧家があった。
両家は代々お互いを仇といがみあっていた。
没落しかけているモンタギュー家にはロミオという一人息子がいた。
ロミオは有能で人望もあった。
しかし、家系に縛られる身に世を儚み、仲間と喧嘩にあけくれ、
裕福な女の恋心を食い物にして、
まるでジゴロのような人生をおくっていた。
ある時、ロミオはジュリエットと街で出会う。
彼女は美しく聡明だったが、
キャピレット家の娘として政略の道具にしか使われぬ身だった。
この二人がある夜舞踏会で出会い、うたかたの恋に落ちる。
ロミオが騙し、ジュリエットが騙される。
互いにそれをよくわかった偽りの恋だった。
だがその時から、彼らの運命が変わり始める…






シェイクスピア不動の純愛劇
「ロミオとジュリエット」を伊藤えん魔が演出。
ハードボイルド&純愛劇としてオリジナル戯曲にレタッチ。
原作の時代背景そのままに、
「何も知らぬ無垢な10代の少年と少女」を、
「社会的責任を背負う有能な男と女」に置き換え
「悲壮なほどに純粋な大人の愛」として描く。

関西小劇場の若き精鋭達が、
シェイクスピア作品の真骨頂である言葉の旋律、
切り裂くような感情と情熱を
クリスマス聖夜に集う大人達に贈る悲歌(ラブソング)。